日々の出来事をありのままにつれづれなるままに、つづっていきます。
2007.9.18 想いと思い込み、そして、責任と影響。

自分の中では、ほとんど忘れかけていることに驚くのが
私は癌のキャリアだということ。
クーラーで身体が冷えてくると、傷がズキズキ痛むので
あ〜そうだったんだ、と思い出す程度。
もっとも、本当にあまり心配のいらないキャリアなので
病院も来月行けばいいし、普段は何も治療をしていない。
でも、私は考える。
私に このカードがめぐってきた意味を。
乳房全切除を決めたときに、笑いながら、家族にこう言った。
「絶対、再生して 叶姉妹の仲間入りしてやるぅ!」
本当のところ、どっちでもよかったけれど、そう言った。
でも、事情がわかってみると、案外、再生するのは大変なのだ。
まず、保険がきかないので、軽く車一台分の費用がかかる。
入院も一ヶ月ほどかかる。
背中とか太ももとかを切って移植しなければならない。
おぉ〜大変。
すっかり再生する気持ちはなくなり、多少の不便や見た目の●●は
まぁいいか、と思っていた。
でもでも、本当の本当の女心は・・・
「元通りになりたいよ〜」なのだ。
そりゃそーだ、誰だって、そう思うさ。
日本では、悪いところを切り取って、そこが治癒したら、健常者になり
その瞬間から、自己責任において社会復帰しなければならない。
でも現実には、治療が終わった段階では、心身ともに傷は残っており
再発への不安、傷跡のコンプレックス、欠損部の再生、世間の目・・・
様々な思いを引きずって社会に戻っていかなければならない。
全米癌協会では「Look Good ...Feel Better」という活動があり
癌患者が負ったダメージに対して、社会復帰を目的とした対処方法を
組織的に教えるプログラムを実施している。
日本には、そのような組織は まだ、ない。
2ヶ月ほど前に、ある出会いがあった。
その方が関わっているのが、人口肉とそれをカバーするメイク。
もともとは乳癌患者のためではなかったが、
欠損した体の部分を人口肉で精巧に再現し、
全くそれとわからないような特殊なメイク剤で色を合わせる、
というものだった。
最初は、映画の特殊メイクみたいですね、、と思って
右から聞いて〜左へ受け流すぅ〜♪ だった。
でも、数秒たって、
「ちょっと待ってよ〜それって胸はだめなの?」???
それから話は、進み、実現の日が近づいている。
ところが、それをきちんとクリニックにして、医学の後ろ盾を持ち、
どこかに利益が集中しないように、また、広く情報が行くようにするには
驚くような壁がたくさん立ちはだかっている。
『白い巨塔』のような医学の世界。
マスコミの報道如何によって左右されるイメージ。
手術の傷あとは、言ってみれば医療による正当なダメージ。
その改善策を堂々とする為には、越えねばならないハードルがある。
私の価値観は
感謝
挑戦
本気で生きる。
この3つの揺るがない価値観のほかにもうひとつ
「矢面に立つ」というのがある。
「前例のないものの前例になる。」というのも大好きだ。
要するに、誰もやってない、とか、誰かがやらないと、ということに
妙にアンテナが触れてしまう。
今回の、この問題も、喜んで私が、突破口になりたい、と思ったし
そのために、なんでもしたい、と思う。
3月に手術をしたときに、絶対この経験を活かす、と思ったから。
この想いは、かなり強く持っている。
想いは深い。
でも、思い込み、もあることに気がついた。
私がやらないと、という思い込み。
今は、もうひとつ命がけで取り組みたい仕事がある。
私が旗手になって、敵を作りながら、クリニックの運動をすることが
どんな影響を及ぼすのだろうか、と思う。
もはや、この年では一人で生きているわけではない。
家族の支えがあり、様々な人のおかげで今の自分があり
お仕事をさせていただいている。
『できる範囲で、できることを。』
本当は、そういうのは甘ったるくて嫌なのだけど、
それもまた私の挑戦。
日々いろんな事が起きます。
すっきり、自分の気持ちを拾って、周りも見回し、生きていこう。
『森を見て、木の根元を見る。』
そんなことを言い聞かせている毎日です。
はい。
